2015年5月15日
私達の腸には、様々な種類の約100兆個の細菌が住んでいる
と言われてもなかなか想像出来ませんよね
現代は何かと言えば、除菌!除菌!で悪者のイメージです…
しかし、「人間の免疫力の70~80%を腸が担っている」
と言うのは、実際は腸内細菌叢の健気な働きのこと
O-157大腸菌に汚染された肉を食べて重症化する人としない人の違いは…?
腸の中に優良な菌が多い人は比較的軽く、
腐敗菌が多い人は重症化しやすいそうです。
人間の体では毎日、口から入ってくる食べ物を、
最終的に腸の常在菌達が食べて分解して、生命維持に必要な物質に変えてくれています。
腸が無菌状態では生きていけない、ということです。
菌が食事をすること=発酵 なのです
米を食べて糖分を出す・・・米麹菌
麦を食べてアルコールと二酸化炭素を出す・・・ビール酵母菌
大豆を食べて納豆を作る・・・納豆菌
牛乳を食べてヨーグルトにする・・・乳酸菌
など目に見えるところで菌の良い面は有効利用されています。
私が好きな日本酒も清酒酵母菌が作ってくれています
同じ菌でも発酵すれば体に良い働きをしますし、腐敗すれば毒になりますね
私達の腸の中には優良な発酵作用のある菌と毒を出す腐敗菌が同居しています。
そして普段は中立の立場をとっている日和見菌が一番多いのです。
いざという時には優勢な方の味方をする、世渡り上手なヤツです
その内容は、指紋と同じくらい人によって違っています。
では良い菌が100%だったら最高に健康か?というと、
そうではないらしいです。
悪役には悪役の仕事が、免役機能で僅かにあるそうです。
何事も極端は良くない、バランスが大切なのですね。
想像するのも憚られますが…最近、糞便移植というものも欧米では行われているようで、
肥満の人から糞便移植を受けたら大腸炎は治ったが肥満体質になったそうな
肥満、花粉症、アトピー、うつ、認知症など、腸内細菌と関係する研究が進んでいるようです。
痛みがあれば鎮痛剤、熱が出れば解熱剤、腐らないように防腐剤、感染しないよう除菌剤、抗生剤、
と当たり前のように薬物を体内に取り込んでいますが、
一大事を防げる一方で、良い菌まで殺してしまっているのが現状です。
腸の中に常在菌としての良い菌を増やすには、複数の発酵食品を摂るのが効果的です
腸内細菌の良質なエサになるからです
お腹の中でちゃんと発酵すれば、毒素が減るので血液が汚れなくなり、
少々悪いものが入ってきても病気になりにくい体質になっていきます。
例えば、大豆は生だと植物としての毒性を持っていますが、発酵させると毒性はなくなります。
昔の人々の知恵は素晴らしいですね。
ここで注意しなくてはならないのは、純粋な発酵食品でないと意味が無いことです。
例えば味噌や醤油に、ダシ入り・アミノ酸等・ビタミンB・ソルビン酸(保存料)
などが入っているものは、かえって腸内細菌にダメージを与えることになります。
さらに発酵菌は生命活動に欠かせない「酵素」の生成にも大役を担っています。
酵素については、消化酵素、代謝酵素と働きが沢山あるので、又次回に。
日本としての地域性や歴史の中で、日本人に合った発酵菌は、やはり和食からいただく物です。
腸の中に定着させるには一朝一夕にはいきません。
腸内美人を目指すことが、結果として若々しく健康に繋がるのだと思います
2015年5月15日
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