2020年11月
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~群発性頭痛とは?~
片側の目の奥からこめかみにかけて、突き刺すような激しい痛みを伴うのが特徴の頭痛。反復性のものと慢性のものがある。反復性群発頭痛は季節の変わり目など、ある期間に集中して起こりやすく、1回15分から3時間の発作が1日に1~数回、数日から数ヶ月ほど続く。頭痛の起こる期間が過ぎると、まったく発作のない時期が数ヵ月から3年ほど続く。1年以上頭痛の発作を繰り返す場合は慢性群発頭痛と呼ばれ、このタイプは発作のない時期がほとんどない。有病率は1000人に1人というデータもあり、頭痛の中ではかなりめずらしいタイプであるが、症状は激烈で生活への影響は大きい。20~40代の男性に多い。
原因は明らかになっておらず、脳の視床下部という場所に関係しているといわれている。視床下部が刺激されると、頭部の目の奥の辺りにある三叉(さんさ)神経が痛みを感じる。そのため、三叉神経の辺りの血管が拡張され、三叉神経がつながっている目の奥の辺りに激痛が起こる。頭痛の誘発原因としては、アルコールの過剰摂取やタバコ、気圧の急激な変化、不規則な時間帯の睡眠、ストレスなどが誘因とされているがはっきりしていない。
群発性頭痛は激痛で、「目玉がえぐられるような痛み」と表現する患者もいるほどだ。あまりの痛みに落ち着きがなくなり、始終興奮するようになるなど性格まで変わったり、精神疾患を疑ったりすることもある。
ードクターズファイルよりー
9月から「目の奥に周期的に激痛が起こる」という方が来院されました。
60歳の女性です。
目を開けているのも辛くて仕事にさしつかえると言います。
またあの激痛が来るという恐怖感と激痛に耐える疲労で、氣力がなくなり
何処へも出掛ける元氣が無いと、血色のない顔色でした。
昨年もちょうど同じ時期に同じ症状が起こり、眼科の他に脳神経内科も受診し脳の検査をしたが、
異常所見は何も見つからなかった。いろんな頭痛薬を処方されたが効果はなく、今は気休めにロキソニンを
服用しているとのこと。
検査や薬が増え、痛みと不安はなくならず、自分の身体がどうなっているのかもうわからない状況でした。
スクレラ分析をすると、心・心包経に大きく目立つ負担が表れていました。
血流不全、代謝低下サイン。
その他、肝・腎・大腸にも負担がかかっていることがわかりました。
お話を伺うと、既往歴や生活環境から、心・心包経に負担があってもおかしくない状況だったことが
わかりました。
心包、心、腎、肝、大腸の経絡を使って全身治療。
首~肩の筋肉をほぐし、凝りを取り去り、全身の氣の流れを整える。
3回目の来院時には、「激痛はなくなった、たまに目の奥がチカチカするが冷やすと治まる」
という状態になりました。
これまでにも、年に一度、月に一度など決まった季節や周期で激しい頭痛や発作が起こる場合、
定期的な鍼灸治療を約1年ほど継続すると、再発しない体になっていく方がほとんどでした。
病名に当てはめて治療するのではなく、個々の体の状態に合わせて必要な治療をするので治癒が可能な訳です。
何らかの刺激で悪循環のスイッチが入ってしまうと、
自力でスイッチオフにすることは難しいのではと感じています。
そんな場合に、不思議なことに鍼のチカラが役立つということですね♥